普段、猛禽類とカモメが同時に飛翔する場所でも、強風の日はカモメしか飛んでいない。
台風のニュース映像、埠頭で突風の中、まるでそれを楽しんでいるようにカモメが飛んでいるのを見かけたりする。
なぜ?・・・・ ここで、カモメとトビの飛翔を見てみよう。
Googleの画像検索で、カモメとトビを検索。
同じ鳥類なので、どちらも骨格は同じ。
人間の手首部分までは上反角前進翼、その後は下反角後退翼
しかし、帆翔時のトビは手首部分より先は羽根を広げ前に出し上げている。
つまり、カモメは下反角後退翼、トビは上反角翼になっている。
ここが、強風での飛翔に差がでているのではないかと思われる。
当然、この飛行姿勢が違っても、無風滑空飛行時はスパイラルでもダッチロールでもなくバランスがとれた状態(適正な上反角と垂直面積になるように尾羽の角度、開きなどをそれなりに調節している)。
ここで、左横風突風を受けたことを想定してみよう。
トビは上反角翼なので、左から風が吹いてくると右にロールし、右にヨーする。
一見、カモメ翼もトータルでは上反角(後退角の上反角効果と下反角が相殺した結果、上反角になっている)なので、同じ挙動を示すように思われるが、横風が吹いた時は下反角部分は迎角が小さくなり揚力係数が小さくなる。後退角の上反角効果は揚力係数に対応するので後退角の上反角効果は小さくなり、トータルで下反角状態になる。
つまり、左にロールし、左にヨーする。
結果、トビは風下に流され、カモメは風上に向いて風に流されずに飛行できる。
これが、強風に強い飛行姿勢なのではないかと考えている。
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