昨年の暮れ見学したHiroさん試作二号機を解析してみました。
試作二号機 スペック
翼開長:1363mm
翼面積:27.6dm2
体重:166g
翼面荷重:6.0g/dm2
水平尾翼面積:3.4dm2
テールモーメントアーム:249mm
重心位置:前縁から100mm
まず、後方限界重心位置を計算してみると、MAC27.6%(前縁から55.8mm)。
計算上この重心位置だと安定が負となってしまう。私の計算はテールモーメントアームの長い、グライダーで長年使った実績のある式です。しかし、今回は主翼のすぐ後ろにアスペクト比が小さい尾翼があり、しかも羽ばたき飛行している。尾翼面積を写真から求めて正確性に欠けるが、差が大きすぎる。そういえば、としちゃんTB30では、ずいぶん大きく重心を動かしていたので、羽ばたきにはこの式が使えない可能性があります。
羽ばたき周波数
エルロン連動ありとなしを横からと後ろからの計4ケースのコマ取りしてみました。
エルロン連動あり
横
羽ばたき周波数:2.7Hz
羽ばたき下げ時間比率:0.63
モーターの回転数:11876r.p.m
後ろ
羽ばたき周波数:3.0Hz
羽ばたき下げ時間比率:0.7
モーターの回転数:13064r.p.m
エルロン連動なし
横
羽ばたき周波数:3.0Hz
羽ばたき下げ時間比率:0.7
モーターの回転数:13064r.p.m
後ろ
羽ばたき周波数:3.3Hz
羽ばたき下げ時間比率:0.78
モーターの回転数:14515r.p.m
1回目飛行が連動ありで2回目飛行が連動なしで、その間にバッテリー交換をしたのと、
後ろショットはランチ直後なので、羽ばたき周波数の幅(2.7〜3.3Hz)が出ていると思われる。
ガル運動のリンク比を工夫して、羽ばたき上げる時にガルになるようにしている。
このことが、羽ばたき効率を上げ、羽ばたき上げ時間を短縮している(羽ばたき下げ時間比率が大きくなっている)と思われる。
エルロンの連動とは、羽ばたき下げる時に両翼端を捻り下げ、羽ばたき上げる時に捻り上げる動作を入れていることです。
しかし、後ろショットの3番目を見ても、あまり大きく違いが認められないので、もっと捻り動作を大きくしないと、効果がでないと思われる。
飛行時、モーターの軸出力は6wぐらいは出ていると想像できる。
しかし、モーター(enPower1804-2700)のベンチテストデータがないので、飛行時の回転数でこのモーターの効率が良いかどうかは判断できません。
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