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現在、搭載されているバネの状況を計測し、解析してみました。
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表の上部データが現在Bird01に搭載されているバネに関するものです。
「揚力による上げモーメント」と「バネによる下げモーメント」がほぼ等しくなっている上半角18度で翼が保持され滑空することになります。これは、テスト飛行でもだいたいこの辺で保持されているので、この計算が妥当だと思われます。
ここで、最大はね上げ(25°)時にバネ長がバネ最大長を超えていることです。
バネ最大長はメーカースペックである最大荷重から計算したもので、現在搭載しているバネにはかなり過酷な使われ方をしていることを意味します。
そこで、バネを変更、バネ取付情報を変更してベターなパターンをさぐったのが、表の下部データです。
バネ取付情報の角度は保持上半角+30度ぐらいがベターなことが解りました。
羽ばたき時のモーター効率
バネ取付情報の角度がプラスと言うことは、羽ばたき上げる時にバネを伸ばし、エネルギーをためて、羽ばたき下げる時にこれを放出していることになります。
ここで、羽ばたく場合の翼に掛かる力を考えると、羽ばたき下げる時は大きな力が掛かり、羽ばたき上げる時は力が少なくなります。
つまり、モーターにとっては、ある周期(Bird01の場合ギヤー比は26.7:1なので、26.7回転に1回)でトルクが上がり下がりすることになります。
アンプは勿論このトルク変化を意識していないので、モーター回転も波打ち、モーター効率は悪くなると思われます。
今回の「バネによる翼上半角保持」はトルク変動を軽減し、モーターの効率を上げる側に寄与すると思われます。
勿論、バネを伸び縮みさせるわけだから、それによるエネルギー損失はあります。
ちなみに、先日発表されたSmartBird開発物語の動画でホールセンサーを使い翼の羽ばたき位置をセンシングし、それによってモーターのコントロールと翼端のピッチコントロールをしているようです。
たぶん、羽ばたき下げる時にスラストアップし、羽ばたき上げる時にスラストダウンしているのだと思われます。このことでモーター効率が上がったと言うことでしょう。
ですから、この「バネによる翼上半角保持」もモーター効率向上に効果があると考えています。
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