2012年6月30日土曜日

NACA4x07

NACAの最大キャンバー4%で翼厚比7%で最大キャンバーの位置を変えた翼型をXfoilで解析してみました。






最大キャンバーの位置が30%以上になると、二次元L/Dにトゲが見えます。
CDグラフを見ると、ある迎角を超えると急激にCDが小さくなる迎角があるようです。
解析誤差か?実際の傾向だとしても、その良い迎角を維持して飛行するのは難しいかもしれません。

Rocky3の主翼翼型をNACA4x07に変更した場合の性能計算
最大滑空比は11.5~13.5と差は15% このぐらいは差は「無し」と考えた方が良いか?まだ検証が必要です。
ただし、二次元L/Dにトゲの影響なのか、最大キャンバー40%~70%までの翼型は最小沈下と最大滑空の速度が同じ、失速速度までの余裕も小さいのが気になります。

NACA 4文字系列 5文字系列

XfoilにはNACAの4文字系列、5文字系列翼型は登録されている。
ですから、「load」コマンドで翼型ファイルを読込まなくても「NACA 数字」と入力するとその翼型が解析できる。しかも、「save」コマンドで翼型ファイルを書出すことができるので、リブ作成も行える。


NACA 4文字系列 5文字系列
NACA研究所(今はNASA)が考えた名称を見ただけでスペックが判る翼型名称
NACA 4文字系列 左から
1文字目:最大キャンバー%
2文字目:最大キャンバーの位置/10 %
3,4文字目:最大翼厚比%
例)NACA6412 最大キャンバー6% 、最大キャンバーの位置40%、最大翼厚比12%
NACA 5文字系列 左から
1文字目:最大キャンバー%
2文字目:最大キャンバーの位置/10*2 %
3文字目:0=平均線の後半部が直線 1=平均線の後半部が逆反り
4,5文字目:最大翼厚比%
例)NACA43012 最大キャンバー4% 、最大キャンバーの位置15%、最大翼厚比12%
4文字系列 5文字系列で同じスペックの翼型名が定義できる。
学生時代から、同じスペックの4文字系列、5文字系列には違いがあるのか?興味がありました。
ためしに、NACA2207とNACA24007を比較してみました。
最初の画像は翼型を書出し、表計算ソフトで重ね描画したものです。
微妙に違いますが、ほとんど同じです。
Xfoil解析


CL,CDグラフではCLが大きい所でNACA24007の方が少し良い
L/DグラフではNACA2207の方が少し良い
この差は、Xfoilの誤差範囲かも知れません。今後の比較でもあまりXfoil解析結果の微妙な違いに惑わされない方が良いかもしれません。

2012年6月28日木曜日

スローフライは薄翼が好き?

ywalk II .vs. Rocky-III 性能  その3」に先日解析したEiffel400を加えてみると、面白いことが解りました。


キャンバー0%のNACA0006は外して、比較した翼型の翼厚比と最大滑空比(L/D)
Rocky3Wing:翼厚比=7.6%  L/D=12.49
S4083a:    翼厚比=8.0%  L/D=12.88
ClarkYB:   翼厚比=11.8% L/D=11.35
AG27:    翼厚比=6.1%  L/D=12.72
Eiffel400:  翼厚比=13.0% L/D=8.77
翼厚が大きいClarkYBとEiffel400の性能が悪いようです。
そこで、レイノルズ数を500000にしてXfoil解析してみました。
このRe=500000はプライマリーグライダーとか鳥人間コンテスト出場グライダーのレイノルズ数に当たります。





二次元L/D(翼のみのL/D)をレイノルズ数を変えて比較しています。
5e4_: Re=50000
5e5_: Re=500000
どの翼もRe=500000ではL/Dが100前後になっています。
Re=50000では、薄翼のS4083a、AG27は40弱で
翼厚が厚くなるClarkYB(翼厚比=11.8%)では30台前半
翼厚比=13.0%のEiffel400では20弱まで小さくなっています。
どうやら、スローフライRCグライダーの翼型は薄翼の方が良いようです。

レイノルズ数

Xfoilで翼型を解析する時、レイノルズ数を入力しないと正しい解析ができません。


レイノルズ数とは?
飛行機は空気の流れの中で揚力を得て飛行しています。飛行機が大きかったり、速度が速かったりすると、同じ空気でも流れの作用が変わってきます(私は「空気の振舞」と言ってます)。
この違いを表したのが、レイノルズ数(Re)です。
今解析しようとしているのは、そよ風で飛行するスローフライRCグライダー。
Re=50000 でXfoil解析しています。
平地(標高500m未満)でのレイノルズ数計算式
Re=「空力平均翼弦(mm)」/1000*「滑空速度(m/s)」/1.4638*100000

R-21 尾翼&リブ スキャン

栗田さんからR-21の尾翼とリブをスキャニングしてもらいました。


Skywalk II 翼型 ゲット

栗田さんからSkywalk IIの翼型部分図面をスキャニングしてもらいました。


翼型 Eiffel400 解析

昔から使われている。模型飛行機の翼型
Xfoilで解析してみました。



2012年6月27日水曜日

Skywalk II .vs. Rocky-III 性能  その3

Rocky-III
翼型が違っていたら、どのぐらい性能が変わるか、解析してみました。


翼型
Rocky3Wing
S4083a
ClarkYB
AG27
NACA0006
Rocky3Wing、S4083a、AG27 はほぼ同じぐらいの性能のようです。
ClarkYBは古い翼型だけあって、1割ぐらい性能が悪いようです。
対象翼であるNACA0006は沈下スピードも倍近いし、L/Dも3割ぐらい悪いです。
しかし、何でも良いから翼が付いていれば、このぐらいの性能は出るとも言えます。
もし、風が4m吹いているリッジソアリング環境なら、NACA0006翼の方が良く飛びそうです。
もっとも、他の翼でウェイトを搭載して飛行すれば、NACA0006翼よりはるかに良く飛ぶでしょう。

翼型 AG27  解析

これはフリーフライトのハンドランチグライダーに使えそうな翼型
興味があり、Xfoilで解析しました。



2012年6月26日火曜日

翼型 CLARK-Y (B)  解析

模型飛行機では、昔から使われている翼型CLARK-Y。
Xfoilで解析してみました。



Skywalk II .vs. Rocky-III 性能  その2

Rocky-IIIを実際の翼型にして比較しました。


Rocky-IIIの翼型は大迎角で抵抗が増大する傾向があるので、最小沈下と最大滑空比は同じ速度になっています。
Skywalk IIに比べRocky-IIIの方が、最小沈下、最大滑空比共に一割程度悪くなっています。
これは、Skywalk IIが実際の翼型で解析してない事もありますが、
ザンバ計算している有害抵抗がRocky-IIIに不利に計算されている可能性があります。
ためしに、胴体サイズを半分にした解析ではSkywalk IIと同レベルになっています。
この辺は、滑空計測テストを行って計算パラメータの調整が必要です。 

Rocky-III 翼型 解析

Rocky-IIIの図面から、翼型を計測。Xfoilで解析してみました。


定規を使ってのプロッティング。サンプル数が少ないので、PANEコマンドで補正しています。
前回、解析したS4083a結果を比べています。
S4083aの方が最大CLは大きいようです。大迎角でも直ぐストールせず、粘る感じでしょうか。

2012年6月25日月曜日

Rocky-III 翼型 ゲット

栗田さんからRocky-IIIの翼型部分の図面をスキャニングしてもらいました。


2012年6月23日土曜日

Skywalk II .vs. Rocky-III 性能  その1

Skywalk II と Rocky-III 性能について比較してみました。




「性能1」はSkywalk II (翼型S4083a)
「性能2」はRocky-III(翼型S4083a)
「性能3」はRocky-IIIの胴体にSkywalk II の主翼(翼型S4083a)をセットした場合
のメーカー指定重心位置のケースとそこから前にずらしたケースと後にずらしたケース、それから全備重量が100gのケースを計算しました。
計算は失速速度、最小沈下、最大滑空比について行いました。
滑空比にに関しては、干渉抵抗なども含めた有害抵抗に関して、ザンバな値をセットしているので、滑空計測テストを行って、調整する必要があると考えています。
重心位置の変更では大きく滑空性能には影響しないことがわかります。操縦したときの印象が大きく違うのは重心位置の変更で安定が変わっていることだと思われます。
さすがに、全備重量を半分以下にしたら、速度が劇的に遅くなったのがわかります。滑空比は同じです。
「Rocky-IIIの胴体にSkywalk II の主翼」も他のケースと同じです。
Rocky-IIIとSkywalk IIの飛びの違いは、翼型の違いが予想されます。
今回は同じ翼型(S4083a)で計算しているので、後日対象機から計測した翼型を使った計算をしてみるつもりです 。

Skywalk II .vs. Rocky-III 安定

Skywalk II と Rocky-III 安定について比較してみました。


機体
HL-1:クラフトるうむが開発したハンドランチグライダー。初期バージョンなので野球投げでランチするタイプです
Clik!:インドアRCで今回注目しているグライダーとは違うが参考までに計算してみました。
石井4U:石井さんが開発したDLトレーナー機。フリーフライトで円盤投げ発進(DL:Discus Launch)とコンセプトがずいぶん違うので、これも参考までに計算してみました。
Rocky3:比較対象機Rocky-III 
Skywalk2:比較対象機Skywalk II
Skywalk2主翼+Rocky3胴体:Rocky-IIIの胴体にSkywalk II の主翼をセットした場合
偏揺れ安定係数(Cxz):kovin-kroukovsky先生の近似実験式で実機を対象にしていて250~500が安定
低すぎるとスパイラル傾向に、高すぎるとダッチロール傾向になる。
この式は、後退角に対応してないのでClik!の計算結果は使えません。
後方限界:「吹き降ろし」と「無し」の項目がある。主翼の吹き降ろしの影響を意識したのが「吹き降ろし」です。重心位置はMAC(空力平均翼弦)のパーセンテージで表しています。
「石井4U」と「HL-1、Rocky3、Skywalk2」では偏揺れ安定係数がずいぶん違う。RCの野球投げの場合はダッチロール傾向を大きくしないとうまく飛ばせばいのでしょうか?
それにしても、値が950.5~1380までとばらつきが大きい。サンプル数を増やして再検討した方がいいと考えています。
重心位置はRocky3、Skywalk2ともメーカー指定の位置で計算してますが、Rocky3の方が前(安定が大きい)のようです。

NACA0006 解析

Skywalk II と Rocky-IIIの尾翼翼型としてNACA0006を使うことにしました。
XfoilはNACAの4文字系列と5文字系列は名称(例:NACA 0006)を入力すれば解析ができます。


2012年6月22日金曜日

翼型S4083a 解析

スカイホーク2で使われている翼型S4083をXfoilで解析してみました。


最初のXfoil操作。コマンドや設定値など間違いなく使わないと、正しい結果が導き出せません。
そこで、結果を検証するため風洞試験結果との比較も行うことにしました。
低速風洞試験をやっているUIUCで翼型S4083aを試験していたので、その結果とXfoilの出力を比較してみます。
Xfoil操作は実行すると、DOSプロンプト画面のようなウィンドがオープンし、そこにコマンドを入力していきます。
翼型データはスペース区切りで各行に角度と座標が入ったもので、後縁から上面ラインで前縁に行き下面ラインで後縁に行く一筆書きのデータ列を使います。
オペレーション
XFOIL c>load S4083a.txt    翼型ファイル読み込み
XFOIL c>oper           解析オペレーション開始
.OPERi c>visc 60000       レイノルズ数:60000で粘性モードに切り替え
.OPERv c>pacc          計算結果の自動保存
Enter polor save filename OR for no file  S4083aRe60000v.txt   解析結果ファイル名入力
Enter polor dump filename OR for no file  必要ないのでenter
.OPERva -1            解析したい迎角を入力
この時VISCAL:Convergence failedと表示される時があるので強制的に計算を続行させる「!」を入力し、計算を続行させます。
必要な解析が終了したらenter
XFOIL c>quit           Xfoil終了
揚力傾斜はXfoilの方が大きいようです(理論値に近い)。最大揚力やL/Dはほぼ同じなので、性能計算に使っても誤差は少ないと思われます。また、Xfoilで解析した翼型どうしで行えば、十分比較検討できると思います。

2012年6月20日水曜日

Xfoil ゲット

マークドレラ博士が開発した翼型解析プログラムを入手しました。
フリーソフトなのでダウンロード解凍すればそのまま実行できました。


2012年6月18日月曜日

第96回YSFC練習飛行会

参加者:須田、山崎、鈴木
高橋親子が「信州インドアフェスタ 2012」の打ち合わせに来てました。












VTOL01
滑走離陸したは良いけど、機速早過ぎ、操縦できません。

3D-FO
「いつものように飛行」 と思ったら、プロペラが外れて墜落。

2012年6月16日土曜日

Rocky 図面 ゲット

栗田さんからRocky図面を送ってもらいました。


一見同じようなグライダー「Skywalk II と Rocky-III」。栗田さんはこの2機の違いを調べる機会を持つことができたのです。
私もこの飛びの違いに興味を持ち、図面を送ってもらうことにしました。
図面から主尾翼などのサイズを測定して幾何学的空力安定を計算してみることにします。
計算を始める前に
・この図面には「Rocky」と記されていますが、「RockyⅢ」の図面なのでしょうか?
・全幅:1420mmと記してあるので、それを元に図面から主翼ルートコードサイズを計算すると161mmとなりました。実測の主翼ルートコードサイズを教えてください。

VTOL01 前輪追加

前回飛行会でタキシングできないと調整できないことがわかったので、前輪を追加しました。
モーターユニットを
T1306、GWS6030、150mAh25C から
Neutrino1210/8、GWS7035、150mAh25C に変更
全備重量:111g


2012年6月11日月曜日

第129回F西多摩体育館飛行会

参加者:須田、山崎、鈴木
VTOL01テスト飛行失敗。
RC-Factory社の新型複葉機、アクロ飛行のハイスピード撮影を行いました。


VTOL01はスラストを垂直重量比1弱にしてエルロンのセッティングをすれば、
もう少しうまくいくかな?と思ったのですが、NGでした。
前輪を付けてタキシングからテストしないとダメなようです。

いつもの3D-FO飛行

山崎さんが持ってきたRC-Factory社の新型複葉機 Crack PITTS
ちょっと重量が大きい。この体育館では窮屈そうな飛行。
そこで、「45C 600mAh」バッテリーを搭載。この最新バッテリーは軽量です。一緒に撮影した450mAhバッテリーと1割ほど重いだけです。
このバッテリーで、飛行が生き返りました。


須田さんのアクロ飛行練習。ハイスピード撮影しました。

2012年6月3日日曜日

VTOL01 補強

前回のテストで強度不足だったので、補強しました。
全備重量:89.2g


水平飛行時の翼には桁(1mmカーボンロッドバルサカンターコア)を入れ、軽量フィルムを貼りました。
発泡スチロールペーパーをプランクした後のフィルム貼り。そのままではペーパーとフィルムが貼り付きません。リブにカッターで切れ目を入れて、定規で押すようにして貼りました。
最初からの工作なら、フィルムに発泡スチロールペーパーを貼ってから、プランクした方が良いかもしれません。


2012年6月2日土曜日

カーボン用糸鋸刃

青梅モケイで取り寄せてもらいました。
断面が円。いつも使っている糸鋸の刃と形が違います。
ジグソーに装着するには、一工夫いるかもしれません。