2003年3月18日火曜日

Tailless

垂直尾翼の無い無尾翼を飛行させる。

垂直尾翼の無い無尾翼は、横滑りが入る旋回になり、操縦には独特な癖がある。それが、トンビの飛行のような独特のビジュアルになり、これに引かれてファンが多いのだと思う。
 微視的に飛行解析してみると、水平飛行から左旋回(右でも同じ)に入れる時、エルロンを左に切る。その時左翼の揚力が減少し、右翼の揚力が増加する。と同時に左翼の抗力が減少し、右翼の揚力が増加する。そのことにより、左にバンクすると同時にノーズは右にわずかに向く(アドバースヨウイングと言う)。次に左バンクにより左横滑りが始まる。ここで、エルロンを戻しエレベータを引く。すると、エレベータによる揚力の増加及び、左横滑りによる左揚力回復及び左抗力増加が起こる。
左揚力回復で、ロールは止まり今の傾きを維持する。と同時に左抗力増加によって、左にノーズが周り始め、旋回し始める。
 これが、垂直尾翼の無い無尾翼の旋回メカニズムだ。つまり、舵を切ると1テンポ遅れて旋回し始める。しかも、エルロンの戻しが遅れてバンク角が付きすぎると、横滑りが大きくなり高度ロスが大きい。
 特に、左旋回から右旋回(右から左でも同じ)への切り替えしの時は2テンポ遅れるので、気をつける必要がある。

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