2007年8月31日金曜日

飛行中の舵の動きを記録する 実験その3

先日の飛行会で須賀さんにお願いして撮影していただいた画像が届きました。


体育館を一杯に使って飛行していたClik400を見事に撮影しきっています。
角度によって判別できない画像もありますが、ほとんどの画像で動翼の状態がわかりました。
しかし、舵の効きを解析する為にはどの様に操舵してその後の飛行機の運動がどの様に起こっているかが判らないとまったく解析できないことに気付いたのです。
飛行会では、私も目視カメラで動画を撮影しています。偶然、須賀さんの近くに立って操縦していた場面がありました。その動画にカメラのシャッター音が記録されていたのです。
このシャッター音を手がかりに静止画と動画の関連が取れたわけです。
以下に関連付けをした動画と静止画をアップしました。
静止画は飛行機が写っている部分のみに編集し、動画の時間(秒)を右下に載せました。








解析
右ロール左旋回のローリングサークルを行っているところです。
エルロンは右にフル操舵していて、ローリングサークル中はエレベーターのみ操舵しています。
エルロンは右にしっかり動いているのが確認でき、ロールレートも申し分ないことがわかりました。
しかし、エルロンの跳ね上がり側が大きく動いている場面があります。
エルロン左右が等しい場面:12.25 13.87 16.35
エルロンの跳ね上がりが大きい場面:4.03 19.51 22.94 25.42
速度が大きい時に起こっているようです。このようになっていると、ロール軸が通らなくなります。これは、リンケージのガタの影響のようです。リンケージガタを取る場合、リンケージ抵抗が増す傾向にあるので、この飛行機の場合は特に注意が必要です。
左翼が下になったナイフエッジでラダーが切れて、高度ロスが大きくなっている場面がありました。
右翼が下になったナイフエッジ:3.52 7.72 20.24
左翼が下になったナイフエッジ:21.12
ラダーの剛性不足が原因のようです。
右翼が下になった時にこの現象が起こらない理由は、ラダーのピボット部材がラダーの右面に接着されているのでラダーの撓みやすい方向ができたと思われます。

2007年8月28日火曜日

H.P.Sシート 入手

nobuさんから「H.P.Sシート」のサンプルをいただきました。
重量:1.15g/dm2
これは、DAYTONAのデプロン ダークグレー3mm(1.26g/dm2)より軽いシートです。


2007年8月27日月曜日

YSFC練習飛行会 参加

1.Clik400のエルロン調整
��.高性能カメラによる動翼撮影
を行いました


��.Clik400のエルロン調整
右ロールレートが悪いのは「右エルロンのホーン側と動翼側の軸のずれ」が原因でした。
それを修正したら、右ロールレートが回復したわけです。
しかし、現場修理だったこともあり、完全に修復できていません。今度は左ロールが右より若干レートが遅くなっています。
とりあえず、私は右ロールが得意なので、このまま飛行させました。

何とか、ローリングサークルも可能になっています。
��.高性能カメラによる動翼撮影
須賀さんにお願いして、Clik400のロール飛行しているところを撮影してもらいました。望遠レンズ付きのデジタル1眼レフです。この大きなカメラを持って小さなClik400を撮影するのですから、テクニックが要求されます。
「とにかくやってみなければわからない」と言う事で細かいことにこだわらず、バンバン撮影してもらいました。結果は別エントリーします。

2007年8月25日土曜日

2007年8月23日木曜日

飛行中の舵の動きを記録する 実験その2

(撮影:栗田)
栗田さんのビデオカメラで「飛行中の舵の動きを記録する」ことが可能であることが確認できました。
次に、私の目視カメラでどこまで可能か確めてみます。


まず、舵の動きが解るようになるべく近くを飛行させて撮影してみました。

目の前を飛行させて、操舵すれば舵の動きが把握できそうです。
しかし、自分が体育館の真ん中に立って飛行する場合、飛行機は自分の周りを飛行することになります。
操縦に慣れが必要なことと、私のように目が回る人には厳しいかもしれません。
次に、動画の中からいくつか静止画を抜き出して舵の動きが確認できる画像準に並べてみました。
この画像は、ローリングサークルで目の前を飛行させている場面です。舵の動きははっきり分かります。

上の映像から目の前を通過して遠ざかっていくところです。この画像でも舵の動きは分かります。

飛行機との距離は4~5mしか離れていませんが、舵の動きは把握できません。

以上のことから、私の目視カメラでも目の前を飛行させて操舵すれば「飛行中の舵の動きを記録する」は可能なことがわかりました。
��番目の画像と同じぐらいの条件でも、栗田さんのビデオカメラでは充分舵の動きが把握できる映像が取れていました。このカメラのオートフォーカス機能が劣っているのが原因と思われます。

飛行中の舵の動きを記録する 実験その1

栗田さんの所有するビデオカメラを使って、動翼(エルロン)の動きを撮影するテストを行いました。


止まっている飛行機の舵の動きを見る
ビデオカメラを三脚に固定し、私が飛行機を持ってゆっくりカメラから離れていきます。
その間、飛行機の舵を動かして、どの様に撮影されているか確認するわけです。
右の画像は動画から切り出した静止画です。エルロンの動きははっきり分かります。
つまり、ゆっくり移動しているならば舵の動きは体育館のどこにいても確認できそうです。
ただし、この映像のバックはカーテンになっていて撮影条件としては良いと思われます。
実際は、窓のカーテンは開いているのでバックが窓を飛行している場合の映像は厳しいものになるかもしれません。
とにかく、飛行実験を行う価値があることは確認できました。
飛行実験
先ほど撮影したのと同じ三脚の場所での撮影と、2階から手持ちでの撮影を行いました。
結果
距離が近くならズームして無くても舵の動きは確認できます。
距離が離れていても適切にズームすれば確認できることがわかりました。
また、飛行機は大きく写っていればバックが明るくても舵の動きは確認できました。
動画の中からいくつか静止画を抜き出して舵の動きが確認できる画像準に並べてみました。
この画像は2階から撮影された動画から抜き出したもので、エルロンが操舵されているのがはっきりわかります。

この画像も上の画像から少し飛行して飛行機が少し遠ざかったところですが、まだ充分確認できます。

この画像はバックが窓ですが、しっかりズームされています。画像がぶれていますが、充分にエルロンの動きは確認できます。
また、この画像は動画から抜き出したものですが、QuickTimeプレーヤーでは補正しているようです。
最初の画像はQuickTimeプレーヤーのハードコピーです。こちらの方がわかりやすいようです。

この画像は、三脚固定で撮影した動画から抜き出したもので、充分に舵の動きが確認できます。

飛行機は体育館の半分より遠くを飛行しています。今回はフル操舵しているので、何とかエルロンが操舵されていることがわかります。

上の画像と距離的には同じですが、バックが明るいのでまったく確認できません。

以上の画像から、このビデオカメラでは体育館の半分より手前であればズームしなくても舵の動きは確認できることがわかりました。
適切にズームできて飛行機を撮影できるなら体育館のどこを飛行していても舵の動きが確認できそうなのが分ります。
バックの明るさや、舵が確認できない飛行姿勢もあるので常にOKではありません。
しかし、撮影できそうな条件はかなり明確になったと思われます。

2007年8月21日火曜日

YSFC練習飛行会 参加

1.「飛行中の舵の動きを記録する」実験 ビデオカメラ
��.目視カメラによるエルロン撮影テスト
��.Clik400ロールテスト
を行いました。


��.「飛行中の舵の動きを記録する」実験 ビデオカメラ
栗田さんの所有するビデオカメラを使って、動翼(エルロン)の動きを撮影するテストを行いました。
詳細は別エントリーにアップします。
��.目視カメラによるエルロン撮影テスト
以前は「飛行中の舵の動きを記録する」ことを意識せずに撮影していました。
今回は立ち位置や、飛行ルートなど意識して行いました。
詳細は別エントリーにアップします。

��.Clik400ロールテスト
胴体ノーズの改修でナイフエッジ時の癖はなくなっています。
しかし、右ロールレートはあまり改善されませんでした。

2007年8月18日土曜日

Clik400 改修

先日行ったテスト飛行での問題点を改修しました。
全備重量:30.7g


右ロールの問題点
右ロールレートが小さく、しかも最初の1/4周してナイフエッジになった状態で上昇してしまう症状です。
これは、メカを軽量化する前から起こっていた症状でした。
しかも、正面飛行で左旋回癖で背面飛行で右旋回癖があるのです。
これは、モーター取り付け時に左サイドスラストが付いているのと同じ症状です。しかし、サイドスラストは付いていません。
良く飛行機を観察すると、胴体ノーズ部分の垂直板が曲がっていることがわかりました。
記憶をたどると、最初(2セル)のテスト飛行ではこの癖は無かったのです。つまり、最初のテスト飛行でクラッシュしてノーズの垂直板が曲がりこの症状が起こったと考えると納得が行きます。

エレベーターの重量バランス
正面飛行、背面飛行時はエレベーターで、ナイフエッジ飛行時はラダーの重量バランスが影響します。
今回はエレベーターのみやってみることにしました。
釣り用の板重りの一番薄いものをエレベーターのホーンバランス部分に接着しています。


2007年8月17日金曜日

動翼カラーリング

飛行中の舵の動きを記録する 方式検討 その1の実験を行う為、UNA3_Clik800の動翼に色を塗ることにしました。
今回は視認性を上げるのが目的なので、エルロンとエレベーターの裏面を左右色違いで塗ってあります。


2007年8月15日水曜日

飛行中の舵の動きを記録する 方式検討 その1

「飛行中の舵の動きを記録する」では記録する時の撮影方法が適切でないと舵の動きが識別できるような映像が取れないことがわかりました。
そこで、撮影方法の検討を行う訳ですが、その前に限定できる条件や希望条件を上げて見ることにします。

限定条件
・撮影場所はF西多摩体育館
  場所を限定しない方が利用価値は大きくなるが、難易度が増すことが予想される。
  まず、ホームグランドであるF西多摩体育館での撮影に絞って検討することにする。
・飛行シナリオを限定
  飛行コースを決め、操舵開始点を決めておく。
  飛行コース内のどの時点から撮影を開始し、どこまで撮影するか決めおく。
  記録したい舵又は、演技によって飛行コースが変ってくることが予想される。
  今回は、ロール飛行時のエルロンに絞って検討することにする。
希望条件
・動画撮影のみで行う
  動画を撮影し、そのデータを編集して静止画を取り出す方式とする。
  機材を複数使ったり、複雑な撮影操作、及び複数回飛行するなどは避けたい。
・1人で撮影ができる
  撮影する度にパイロットとカメラマンが必要な方式では自由な記録ができなくなる。
  目視カメラのようなウェアラブル方式か、三脚などで、カメラを固定するなどの方式を検討する。
  当初はパイロットとカメラマンで撮影する方式とする。
  運用しながら、1人で撮影ができる方式を検討していく。
以上の条件を具体的にする為、実験を行うことにしました。
パイロットは私で、カメラマンにはまた無理を言って栗田さんにお願いすることにしました。
機材は、まず手持ちのムービーカメラとデジカメのムービー機能をつかって行うことにします。
実験内容
・どの角度、距離なら希望クオリティの撮影ができるか確認する
  飛行機を手で持って操舵しながら、撮影してみる。
・飛行シナリオ決定
  撮影可能なエリアがわかったら、それに入るような飛行シナリオを決定する。
・ロール飛行確認映像撮影
  飛行シナリオに従って飛行及び撮影を行う。

飛行中の舵の動きを記録する

以前、「RC飛行機の操縦感覚」について考えてみました。
その中の「舵の反応」と「舵の応答」に関して、後で解析できるような記録を残せないものかと思ったわけです。
さしあたり、ロール(エルロン)について考えていきます。

送信機を操舵した直後と、ロールを開始した後の2つの静止画とそのロール飛行全体を撮影したムービーがあれば「舵の反応」と「舵の応答」が確認できるのではないかと考えています。
現在、私は目視カメラを使ってフライトシーンを撮影しています。この映像では目的を達成できる静止画、動画にはなりません。しかし、エントリーした時のイメージになると考え作成してみました。
先日行われたYSFC練習飛行会でのClik400飛行映像を編集しました。
右ロール


左ロール


左の静止画が操舵直後、右がマニューバリング中です。
ロールレートは動画を見れば解ります。2つの動画を比べればレートの違いも比較できます。
しかし、静止画に関しては、エルロンの状態が識別できません。
つまり、動画に関してはこのクオリティーでもOKですが、静止画に関してはこのクオリティーではNGということになります。
静止画のクオリティー
この画像は、7/22に行われたYSFC週一練習飛行会でとしちゃんが撮影したハイビジョンムービーから静止画をピックアップしたものです。
これは、としちゃん製作のトラタヌ Ssを私が操縦してコブラ飛行でとしちゃんの近くを飛行している場面です。エレベーターがフルアップになっているのが確認できます。
つまり、この静止画のクオリティーはOKと言う事になります。
としちゃんにお願いして生データを譲ってもらい、私が編集したのですが、舵の動きが識別できるのはこの場面のみでした。
比較の為、トラタヌ Ssのロール飛行確認映像を作成してみました。


つまり、今回の目的に合った撮影方法で撮影しないと、機材の性能を上げるだけでは目的を達成できないと言うことです。