2004年5月30日日曜日

Found エルロン仕様

エルロン操舵のFound FBA-2C(Scale02-06) を作成しました。
全備重量:16.6g

リンケージは、0.5mmベニヤのクランクと、φ0.5カーボンロッドのプッシュプルロッドを使いました。Tailless01-01と同じリンケージ方式です。

アクチュエータ部分での操舵力は1.5g、操舵距離は15mmぐらいです。ですから、前回測定したマグネットアクチュエータトルク測定の市販アクチュエータ(BSDDU-B)では、余裕で動作します。
トルク:1.44gcmの自作アクチュエータは、ぎりぎりで作動しました。
今回は、どちらもマウントできるようにしたので、次回の飛行会で2つのアクチュエータをテストするつもりです。

2004年5月27日木曜日

マグネットアクチュエータトルク測定

自作アクチュエータと、市販のアクチュエータのトルクを測定しました。
自作アクチュエータ   重量:1.1g   トルク:1.44gcm
市販アクチュエータ   重量:1.2g   トルク:2.82gcm
市販のアクチュエータはDWEで購入したBSDDU-Bです。
2mmビスで組み付けできるように改造してあります。

リンケージ方式のマグネットアクチュエータなので、一般の量りで測定できます。
自作アクチュエータのアーム長は16mmで、BSDDU-B(市販のアクチュエータ)は6mmです。測定した力とアーム長を掛けて、トルクを計算します。
左の写真が自作アクチュエータ、右の写真はBSDDU-Bです。

リンケージタイプのマグネットアクチュエータ作成

リンケージタイプのマグネットアクチュエータを作成しました。
重量:1.1g

分解可能な方式にしたので、コイルの巻きなおしや、磁石交換が容易に行えます。
2mmビスで組み立てています。そのビスを飛行機に取り付けに兼用できます。接着剤で組み付けるのと違い、再利用可能となります。

2004年5月21日金曜日

上反角と旋回

1. 上反角効果による安定
2. ラダー旋回のしくみ(上反角効果が必須)
3.「ダッチロール、スパイラル」と「上反角、垂直尾翼」の関係
を説明しました。
全てが関連した話なので、ばらばらに説明するより、統括的に説明したほうがわかりやすいと考え、今回は全部まとめて説明することにしました。

1. 上反角効果による安定
上反角効果を振り子に例えて説明している文章がありますが、これは間違いです。
まず、振り子安定について説明します。その後、上反角効果による安定について説明します。そのことで、振り子安定との違いも含め、上反角効果による安定が理解できると思います。
振り子安定の場合
20040520Fig1.JPG20040520Fig2.JPG
Fig.1は振り子の重りに重力がかかっているところです。
重りにかかっている力を振り子の支点方向の力とその直角方向の力に分解したのがFig.2です。支点方向の力を「緑→」で、その直角方向の力を「赤→」で表しています。
直角方向の力が、右腕では右回転、左腕では左回転を起こそうとしていますが、その力は同じなので、どちらにも回転しません。
20040520Fig3.JPGFig.3は振り子が右に傾いたところです。
左右の直角方向の大きさに違いがでて、左に回転しようとします。
つまり、傾きを直そうとするわけです。
これが振り子安定です。

飛行機の上反角の場合
20040520Fig4.JPG20040520Fig5.JPG
Fig4.は飛行機を真後ろから見た図で、主翼に揚力が発生しているところです。
揚力は主翼面全体に発生し、主翼面に直角に働きます。
Fig.5は面にかかっている揚力を右翼、左翼それぞれ代表して1つの力「赤→」に表しました。
右翼は左ロール、左翼は右ロールを起こそうとしていますが、その力は同じなので、どちらにもロールしません。
20040520Fig6.JPGFig.6は、飛行機が右に傾いたところです。
揚力は主翼面に直角に働くのは変わっていないので、左右にロールはしません。
飛行機の重さは地面の方向に働いているので、揚力の方向とずれ、右にスライドする力が働きます。

Pic.1は飛行機を上から見たもので、右にスライドしている状態の空気の流れを「→」で表したものです。
20040521Pic1.JPG空気が主翼に対して右斜め前から流れています。
この時、主翼に上反角があると左右で主翼の迎え角に違いがでます。

主翼の迎え角の違いが判るように、空気の流れてくる方向から飛行機を写した写真がPic.2とPic.3です。
20040521Pic2_3.JPG
Pic.2は直線飛行しているところで、左右の主翼が同じように見えます。左右の翼への空気のあたり方は同じです。つまり、左右の揚力は同じで、Fig.5と同じ状況です。
Pic.3はPic.1を空気の流れてくる方から飛行機を写したものです。右の翼(写真では、向かって左の翼)の翼下面が見えるので迎え角が大きくなっているのが判ります。これは、上反角があるからです。したがって右翼揚力が大きくなり、左ロールする力が働きます。つまり、飛行機の傾きを直そうとするわけです。
これが上反角による安定です。
2. ラダー旋回のしくみ(上反角効果が必須)
ラダーによる旋回では、上反角効果が無いと旋回できません。
これを、右に旋回するケースについて説明します。まず、ラダーでノーズを右に向けるようにヨーイングさせます。
20040521Pic4_5.JPG
Pic.4はラダーを右に操舵することにより、垂直尾翼の左側に揚力が発生します。その揚力を「赤→」で表しました。そのことで右にヨーイングします。
飛行機が右にヨーイングしても、飛行機の進む方向は変わらないので、左にスライドしている状況になります。Pic.5は左にスライドしている状態の空気の流れを「→」で表したものです。空気は左斜め前からあたることになります。ここで、上反角があれば「1. 上反角効果による安定」で説明したように、上反角効果で右に傾きます。そのことで、右にスライドし、進行方向が変わります。つまり、旋回したわけです。ここで、ラダーが操舵された状態のままだと、さらに、バンクが増し、旋回が続きます。
次に、この状態でラダーをニュートラルに戻すと、垂直尾翼のラダーによる揚力は無くなります。しかし、飛行機はまだ右に傾いたままです。右に傾いているので、右スライドはさらに続きます。
20040521Pic6.JPG右にスライドしているということは、「1. 上反角効果による安定」で説明したように、上反角効果によりバンクが戻ろうとしますが、それと同時に垂直尾翼にも斜めから空気があたるので、右にヨーイングする力が発生します。(Pic.6)つまり、垂直尾翼の風見効果で右に旋回するわけです。
つまり、ラダーをニュートラルに戻すと、右旋回を続けながら、徐々にバンクが戻り、やがて直線飛行に戻るわけです。

これが、ラダーによる旋回です。上反角効果がないと、ラダーでヨーイングさせても、飛行機がロールしないので、旋回できないのです。
3.「ダッチロール、スパイラル」と「上反角、垂直尾翼」の関係
2.で話した飛行機は、上反角と垂直尾翼が適正な関係がある場合です。この関係が悪いと、これからお話する、ダッチロールやスパイラルという現象を引き起こします。
ダッチロール
ダッチロールは、上反角が大き過ぎるか、または垂直尾翼が小さ過ぎる場合に起こす飛行機の挙動です。
それでは、ダッチロールを引き起こすような上反角と垂直尾翼のバランスが悪い飛行機が右に傾いた状態から話を始めます。
飛行機は右に傾いたので「1. 上反角効果による安定」で説明したように、右にスライドを始めます。[Stat.1]飛行機は右斜め方向に飛行するわけです。上反角効果により、左ロールし始めます。主翼の傾きが元に戻ってもロール運動を止めるものはないので、さらに左にロールします。右スライドも以前続いています。[Stat.2]主翼が左に傾き始めると、左にスライドする力が働くので、右スライドはやがて止まります。[Stat.3]
しかし、左スライド力はそのままなので、左にスライドを始めます。左にスライドし始めると、左に傾いていた翼は上反角効果により右にロールし始めます。主翼の傾きが元に戻ってもロール運動を止めるものはないので、さらに右にロールします。左スライドも以前続いています。[Stat.4] 主翼が右に傾き始めると、右にスライドする力が働くので、左スライドはやがて止まります。[Stat.1]
この挙動はジグザグ飛行の幅が徐々に小さくなっていく傾向にありますが、しばらく続きます。
20040520DutchRollFlight.jpg
このように、ジグザグに飛行する現象をダッチロールといいます。
スパイラル
スパイラルは、上反角が小さ過ぎるか、または垂直尾翼が大き過ぎる場合に起こす飛行機の挙動です。
それでは、スパイラルを引き起こすような上反角と垂直尾翼のバランスが悪い飛行機が右に傾いた状態から話を始めます。
飛行機は右に傾いたので、右にスライドを始めます。 右にスライドを始めた段階で、「Pic.6」で説明したように、垂直尾翼にも斜めから空気があたるので、右にヨーイングする力が発生します。しかし、バランスが悪く垂直尾翼の効果が大きすぎて、右ヨーイング力が過大になり、ノーズはさらに右に向いてしまいます。ノーズが右向いているという事は、空気は左前から流れる事に成り、上反角効果でさらに右に傾こうとします。そのことで、さらに右スライドは大きくなり、そのことで、さらに右にヨーイングし、そのことでさらに右にロール・・・・・・。となり、飛行機は墜落します。
以上のように、上反角と垂直尾翼のバランスが悪い飛行機に現れる挙動がダッチロールとスパイラルなのです。
スパイラルは初心者にとって即、墜落につながるので、一般的に初心者用の飛行機は上反角を大きめにして、ダッチロール気味に設計されているものが多いです。

2004年5月19日水曜日

Found FBA-2C(Scale02-05) スペック


0.5mmのスチレンペーパーで作成するピーナッツスケールRCです。
6mmページャーモーターを使って、軽量化しました。

スペック
スパン : 330mm
全長 : 243mm
主翼面積: 1.5dm2
モーター ユニット : BitCarger 3.3ohm Reduction= 5.25:1
プロペラ : U-80 D=80mm
バッテリ : Li-Poly 3.6v 90mAh x 1
全備重量 : 16.3g
構造重量 : 6.0g
モーター ユニット : 2.6g
RC ユニット : 5.3g
バッテリ : 2.4g
翼面荷重 : 10.9g/dm2
C.G. : 18mm 前縁から
スチレンペーパー印字イメージ

パワーリップカッティングパターン

第32横田スローフライヤークラブ飛行会

第32回横田スローフライヤークラブ飛行会に参加しました。
1. LivingRoomFly02-05のテスト飛行
2. LivingRoomFly04-05のテスト飛行
3. FBA-2C Scale02-05のテスト飛行
を行いました。

1. LivingRoomFly02-05のテスト飛行
6畳間飛行
を行った飛行機と同じ飛行機で、無理なく飛行できるエリアサイズを測定しました。
結果は、4倍のサイズ(7.2m x 3.6m)があれば,8の字飛行可能なことがわかりました。
2. LivingRoomFly04-05のテスト飛行
6畳間飛行
を行った飛行機と同じ飛行機で、無理なく飛行できるエリアサイズを測定しました。
結果は、4倍のサイズ(7.2m x 3.6m)があれば,8の字飛行可能なことがわかりました。
3. FBA-2C Scale02-05のテスト飛行
モーターユニットを3種類変更し、マッチングをテストしました。
a) BitCarger 3.3ohm 5.25:1 U-80
b) Didel4.5ohm 5.25:1 U-80
c) Didel4.5ohm 5.25:1 KP-00純正プロペラ(D:96mm)
b)は推力不足で離陸できませんでした。
a)、c)は飛行できますが、c)の方がトルクが大きい分、操縦が難しくなります。
今回のテストで、「BitCarger 3.3ohm 5.25:1 U-80」がマッチングが良いことが判りました。
5分飛行でき、以前飛行したE-Chargers+GWS3020と同じ飛行時間が取れたので十分と考えています。

2004年5月15日土曜日

2004年5月13日木曜日

超小型飛行機のプロペラ回転方向に旋回時の巻き込み挙動

プロペラの反動トルクによる問題です。正回転プロペラの時は右旋回の時に、逆回転プロペラの時は左旋回の時に、旋回中心に落ちていくような挙動を起こします。

挙動を減らす対策
主翼に捻り下げを付ける。

挙動を減らすトリム調整
直線飛行するようにトリムを調整するのに、ラダーコントロールなら垂直尾翼で、エルロンコントロールなら主翼翼端で、トリム調整を行う。

発生理論
挙動を起こす方向に旋回している時、プロペラ反動トルクはバンク角を小さくする方向に働いています。ですから、旋回操舵は大きめにしないと旋回しません。この状態で、外乱により降下又は、旋回中心にすべると、速度が増加します。すると、プロペラに余分に風があたるので、トルクが小さくなります。トルクが小さくなると、バンク角を小さくする働きが小さくなり、バンク角が増す挙動を起こします。バンク角が増すと速度が増加し、この現象はドンドン大きくなっていくのです。
この現象は大きな飛行機でも、プロペラの反動トルクはあるので、同じ現象が起こりそうです。しかし、スパンが大きくロールダンパーが大きいので動きがゆっくりで、挙動が起こっていることに気づきません。
対策
二重反転プロペラにでもしないかぎり、根本的に原因をなくすことはできません。
小さいプロペラにすれば、現象は小さくなりますが、推力が出なくなるのでその選択も難しいと思います。
巻き込み現象を冗長させる翼端失速を起こさないように、主翼に捻り下げを付けることぐらいです。
トリム調整
プロペラトルクの影響で、そのままでは直線飛行できない為、トリム調整が必要になります。この調整には超小型機特有のものがあります。
多くの超小型飛行機はプロペラを含めたモーターユニットの重量の比率が大きく、重心位置の近くに設置されています。プロペラの方向を変えてトリム調整すると、大きく方向を変えないとトリム調整ができません。すると横方向の推力の影響が出て、この巻き込み挙動を冗長することになります。
ですから、ラダーコントロールなら垂直尾翼で、エルロンコントロールなら主翼翼端で、トリム調整を行ようにすれば、この挙動を冗長することなくトリム調整できます。
プロペラの軽量化
プロペラを軽くしても、直接的に反動トルクには影響がありません。しかし、プロペラのバランスが悪くて、モーターユニットにギヤーを使っている場合は、状況が変わってきます。プロペラが軽くなるとギヤー効率が向上し、結果的に反動トルクが小さくなります。

Falcon1.7gサーボ搭載飛行機作成

よりクオリティの高い六畳間飛行を目的に、LivingRoomFly02より、さらに小型化した飛行機を作成しました。

モーターユニットは、PU04+GWS5030と、E-Chaegers+GWS4025の2種類を用意しました。どちらも、パワー的には満たしているので、広いエリアで飛行するなら、より軽量なPU04+GWS5030で問題ありません。しかし、狭いエリアでの飛行では、飛行機を上向きに飛行させ、推力の一部を推力に使わないとタイトな旋回ができません。ですから、六畳間で飛行させるにはより大きな推力を必要とするケースがあるのです。

テスト飛行
クリックすると2Mのムービーがポップアップします。
モーターユニットPU04+GWS5030では、六畳間飛行はできませんでした。
ムービーで飛行しているのは、モーターユニットE-Chaegers+GWS4025搭載した飛行機です。
LivingRoomFly04-05
モーターユニットPU04+GWS5030
総重量:18.2g
JMP 5-2.3+JMP5      3.6
Falcon 1.7g servo x2   3.6
E-Tech Li-Poly 90mAh  2.8
PU04 GWS5030 5.25:1 3.4
Structure weight      4.8
モーターユニットE-Chaegers+GWS4025
総重量:24.1g
JMP 5-2.3+JMP5 3.6
Falcon 1.7g servo x2 3.6
Kokam Li-Poly 145mAh 4
E-Chargers 2.67:1 7.3
Structure weight 5.6

2004年5月9日日曜日

ダイニングテーブルから離陸

自宅のダイニングキッチンにテーブルを置いて、そこから六畳間に離陸できるようにしました。

過去に六畳間飛行に成功しているLivingRoomFly02を使って、ダイニングテーブルからの離陸飛行を行ってみました。
クリックすると3Mのムービーがポップアップします。
ダイニングテーブルに着陸させようと思いましたが、飛行速度が速くて成功できませんでした。
LivingRoomFly02-05
総重量:34.1g
JMP 5-2.3+JMP5 3.6
WES 2.4g servo x2 6.0
Kokam Li-Poly 145mAh 4.0
E-Chargers 2.67:1 7.3
Structure weight 13.2