2007年9月29日土曜日

ブラシレスモーターの改造

アウターローターブラシレスモーターはローター側に磁石が張られていて、内側のステーターにコイルが巻いてあるだけのシンプルな構造です。
シンプルなだけに、気軽に改造ができる訳です。
モーター改造と言っても、飛行機に搭載して飛行するのが目的なわけで、実際にはどんな飛行機?、プロペラは?、バッテリーは?など考慮しなければならないことが多くあり、一言で語れるほど簡単なものではありません。
今回は、改造の為のイメージを紹介します。


飛行機とモーター推力
モーターの推力と飛行機の全備重量(バッテリーも全て込みの重量)の比率を推力重量比と言います。
静止推力での推力重量比を目安に、インドア飛行機の飛行可能な推力をイメージしてみますした。
インドアRC(宙返りできない)飛行機
スパンが大きい(800mmぐらい):推力重量比が0.4以上が飛行目安
スパンが小さくなってくると大きく無いと飛行できない。
スパン330mmぐらい:推力重量比が0.7以上が飛行目安
スローアクロRC(ホバリング可能)飛行機
推力重量比が1.2以上が飛行目安
プロペラ
プロペラは空気を加速して後ろに吐き出し、その反力で推力を出しています。
プロペラ直径が大きいほど、大きい面積の空気を動かすことができるので大きい推力を出すことができます。
例えば、5インチのプロペラと8インチのプロペラでは8インチの方が大きな推力を出すことができます。
また、5インチのプロペラと8インチのプロペラで同じ推力を出している場合は8インチのプロペラの方が小さいパワーのモーターで可能になります。
同じ推力を出しているプロペラなら、直径が大きいほど回転数は小さい傾向にあるし、直径が大きいプロペラは小さなプロペラよりピッチが浅くなる傾向にあります。
モーターについて
kv値とは
kv値はそのモーターの単位電圧あたりの無付加回転数を言います。
例えば、先日仕入れたコスモテックBLモータCT1811-1500のkv値は1500rpm/Vです。
つまり、Li-Polyの2セル(7.2V)でプロペラ付けずに回すと10800rpmで回ることになります。
電動モーターは
無付加回転数の半分が最大出力回転数になり、
最大出力回転数と無付加回転数の間に最大効率回転数があります。
kv値が同じ別なモーター
上の説明で判るように、kv値が同じだからと言って出力パワーが同じとは限りません。
同じメーカーから出ている同じシリーズモーター
例えば、コスモテックBLモータのCT1811-1500、CT1811-1800、CT1811-2000などは、
同じ最大出力パワーでその回転数が2セル(7.2V)の場合
CT1811-1500は5400rpm
CT1811-1800は6480rpm
CT1811-2000は7200rpm
という事が期待できるかもしれません。
コイルを巻き直してkv値を変えてみる
同じ出力パワーでkv値を変えるには線径と巻き数の法則があります。
巻き直しターン数=オリジナルターン数xオリジナルkv値/巻き直しkv値
巻き直し線径=オリジナル線径x√巻き直しkv値/√オリジナルkv値
例えば
CT1811-1800はφ0.24mmスター巻き23ターンです。
これのkv値を2200にするには
巻き直しターン数:19ターン
線径:φ0.265
と言う事になります。
実際には、入手できる線の径が限られるのでそれに合わせてターン数を変える必要があります。
注意点は大きい側に変更するとステーターに巻けなくなる場合が出てきます。

Acro400 モーター交換

前回の飛行会でホバリングするには推力重量比が小さいことがわかったので、モーターをGasparin G15 4W Beeから自作モーターに交換しました。モーターの電流値が上がるのでバッテリーも85mAhから180mAhに交換です。
全備重量:30.9g


2007年9月28日金曜日

ハニービー メインローター調査

ハニービーのホバリング安定性に興味があり、調べてみました。


メインローター直径:135mm
サブローター直径:70mm
サブローターはメインローターより20度進んでいる。
サブローターの先端には重りが装着されている。

メインローターはピッチ方向に自由度があり、サブローターはブレードを傾ける側に自由度がある。
メインローターのホーン10mmとサブローターのホーン6mmでリンクしている。
サブローターは15度傾斜可能。従ってメインローターピッチは9度(右+9度なら左-9度)変化することになる。
サブローターが傾斜した場合、下側ブレードのメインローターピッチが小さくなる。

2007年9月27日木曜日

自作BLモータ・ワークショップ ベンチテスト結果

(撮影:栗田)
自作BLモータ・ワークショップで作成したブラシレスモーターをその場でベンチテストしました。
その結果の詳細です。


プロペラ:加藤さんのテストがGWS8040でそれ以外はGWS8043で行いました
アンプ:TP12A
バッテリー:Kokam 1040mAh x2


製作者
左上:加藤 中上:須田 右上:田辺 下:矢口
このモーターは当初私がイメージしていたものよりKV値が小さい事がわかりました。
コイル巻き数
田辺さん      :14ターン
加藤さん、矢口さん:12ターン
須田さん      :11ターン
になっています。
田辺さんのモーターは電流は小さいのですが最大静止推力は12ターンのに比べ15%ほど小さくなっています。
どのモーターも電流値が5A弱で、モーター温度も上がっていません。
ですから、ホット(巻き数を減らして)に巻きなおせばもっと静止推力は大きくなると思われます。
ちなみに
田辺さんのモーターに大きなプロペラを付けてテストしましたが、推力は大きくなりませんでした。
このモーターについている磁石、ステーターの厚みなどの条件から14ターンで出力できるパワーはこの辺が限界のようです。

2007年9月25日火曜日

TEAM QUADRA飛行会 参加

Acro400の調整を行いました。



としちゃんのアドバイスでプロペラをMCF5030からMCF5030Sに交換してみました。
多少の改善はありましたが、まだホバリングするには推力が不足しているようです。
エルロンのオーバーバランスをさらに強めたので、左ロールも可能になりました。
右の1/4ロールで姿勢が乱れる症状はまだ残っています。

2007年9月24日月曜日

YSFC練習飛行会 参加

Acro400の右ロール調整を行いました。


問題発生

今まで、飛ばしてきたインドア飛行機ではなかった症状が出ました。
左バンク角が大きくなると操舵不能に陥いってしまします。
しかし、左ロールはできるのです。
原因は左翼のフィルムが剥がれていたことです。
フィルムを後縁に折り込んでいるので、接着が剥がれていても通常飛行では変な挙動は起きないのです。
ある横滑り角で飛行するとフィルムが後縁から剥がれて、急激に揚力を失う現象が起きていました。
フィルムをテープで仮固定してテスト続行することにします。

オーバーバランスセッティング
最初の写真はエルロンのピボット位置です。
ルート部分は25%ですが、翼端部分は40%にピボット位置があります。
実機の場合、パイロットに舵のニュートラルが分かるように、操縦管にはバックプレッシャー(常にニュートラルに戻ろうとする力)が働くように調整します。
この力が大きいと操縦しにくくなるので、動翼にバランサーを付けてバックプレッシャーを弱めます。
このバランサー調整をやり過ぎると、バックプレッシャーが無くなったり、逆になることがあります。
この事をオーバーバランスと呼んでいて、実機ではタブーになっているわけです。
非常に小さいトルクのコイルサーボタマゾーサーボに比べると約1/1000)で操舵するには必須のようです。

1/4ロールで姿勢が乱れる症状が残っています。調整が必要と思われます。
ホバリング飛行できない
モーターパワーが小さくてホバリング飛行ができない状況です。
クラッシュ時のダメージか?、プロペラのダメージか?、このモーターのパワーはこんなものなのか?
原因特定までいたっていません。

2007年9月22日土曜日

BUGATTI のmodel 100 製作開始

この飛行機特有の型を崩さずに飛行可能に持っていけるかが重要ポイントになります。最終的には二重反転プロペラ、尾翼のラダーエレベータミキシング、及び引き込み脚まで入れ込みたいところです。


二重反転プロペラ
過去に作成してベンチテストのみで飛行機に搭載したことの無い二重反転プロペラをこの飛行機に搭載することにします。
スパン
二重反転プロペラのサイズが100mmなので、そこからスケールサイズを求めるとスパンは450mmになります。
モーター
ベンチテストのモーターはFeigao1208430Sを使っていましたが、重たい割に非力なので自作ブラシレスモーターでいくことにします。
��号機コンセプト
最初は二重反転プロペラで飛行させる所に重点を絞ることにします。
素材は先日仕入れた「H.P.Sシート」を使ってみます。
基本的に板翼機構造でいきますが、主翼は片持にする必要があります。
桁構造にするか、板翼カーボン補強で行くか、検討中です。

Acro400 改修

前回の飛行会で発生した初期トラブルを改修しました。
右ロール問題に関しては、対策(新作ラダー)や実験(動翼バランス)ができるように改修しました。
全備重量:24.9g


2007年9月21日金曜日

Acro400 右ロール 解析

20070916Acro400_RightRoll.jpg先日の飛行会では右ロールが上手くできません。
そこで、右ロールの動画を解析してみました。


撮影機材は目視カメラです。
飛行シナリオ
体育館奥から、左旋回で自分に向かって飛行させ目の前で右ロールさせました。
1/4右ロールしたところで急激に高度ロスしているので、左ラダーを操舵しています。

動画の2.85秒から3.78秒まで静止画をピックアップしました。
20070916Acro400_RightRoll_2.85.jpg20070916Acro400_RightRoll_2.92.jpg20070916Acro400_RightRoll_2.98.jpg
20070916Acro400_RightRoll_3.05.jpg20070916Acro400_RightRoll_3.12.jpg20070916Acro400_RightRoll_3.18.jpg
20070916Acro400_RightRoll_3.25.jpg20070916Acro400_RightRoll_3.32.jpg20070916Acro400_RightRoll_3.38.jpg
20070916Acro400_RightRoll_3.45.jpg20070916Acro400_RightRoll_3.52.jpg20070916Acro400_RightRoll_3.58.jpg
20070916Acro400_RightRoll_3.65.jpg20070916Acro400_RightRoll_3.72.jpg20070916Acro400_RightRoll_3.78.jpg
左旋回で自分の目の前まで飛行させて
2.92秒まではまだラダーが左に操舵されています。
2.98秒からラダーニュートラルにし、右にフルエルロン操舵しました。
3.18秒からロールの挙動が始まります。
3.38秒の時点でラダーが右に流れています。(操舵していない) この時点から急降下が始まります。
3.65秒の時点で左ラダーを操舵しています。
その後何とか急降下は抑えて後半のロール飛行ができています。
背面からの右ロールは特に操舵しなくても高度ロス無く飛行できています。
この現象は、飛行中の舵の動きを記録する 実験その3の「左翼が下になったナイフエッジ:21.12秒」と似ています。
ラダーはClik400を流用しているので、同じ現象が生じている可能性があります。
ラダーを新規作成する必要があるかもしれません。

2007年9月20日木曜日

BLC-1のマニュアル 入手

2005年に購入した1セル用ブラシレスアンプBLC-1用のマニュアルを鳥羽さんから譲ってもらいました。(感謝です)


��セル用ブラシレスモーターを搭載した飛行機を製作したのでこのアンプを使ってみようと考えたのですが、マニュアルが見つかりません。
購入ショップ、メーカーも無くなっていることが分かり、このアンプの使用は断念するつもりでした。
ところが、鳥羽さんから「過去にダウンロードしたマニュアルがある」との連絡があり、譲ってもらうことになったのです。
スペック上は3AまでOKなので、ブラシレスモーターGP15 4W Beeには使えることになります。

2007年9月19日水曜日

マウント、コネクターの共通化やカスケードの価値

私のやりたい事からすると、「マウントとコネクターの共通化」は必須です。
一般的にアウトドアRC飛行機を飛ばす人には縁遠いことかも知れません。
しかし、インドアRC飛行機はキットもわずかに販売されていますが、オリジナル機やコピー機を製作して飛行している人がほとんどです。
キットでも、完成機ではないので、モーターユニットやRCメカに関しては製作者が別途購入(自作)したものを搭載しています。
このような環境でインドアRC飛行機を楽しむ為には「マウント、コネクターの共通化やカスケードマウント、カスケードコネクター」が有効になってくるのです。


特に、プロペラ、モーターユニット、アンプ、バッテリーのチョイスで飛行機の飛びは大きく変ってきます。
モーターマウントや、アンプコネクターを共通化していれば、飛行会で交換して飛びを比較できるようになります。
また、参加メンバーの使っているコネクターと自分のコネクターのカスケードコネクター(変換コネクター)を作っておけば、飛行会で持ちよった機材をみんなの飛行機に搭載して飛行できるわけです。
そして、新しいパーツが出てきた時に、みんなで購入して実験できれば、コスト面でリーズナブルになってくるわけです。
カスケードマウント、カスケードコネクターが有効
参加メンバーでマウントやコネクターが共通なのは、ある意味理想的とも言えます。
しかし、各メンバーのRC歴や、やりたい事が違う状況で共通化するのは無理があります。
そこで、各メンバーのマウントやコネクターを教えあって、カスケードマウントやカスケードコネクター作ってみんなで使いまわすのがベターと考えています。
最初の写真は、大野さん、八方さんと栗田さんのモーターを私のアンプでベンチテストする為に作成した、ブラシレスモーターとアンプ間のカスケードコネクターです。
次に、私のマウントとコネクターを紹介します。
マウントとコネクターと言っても色々な部分のものがあり、私は次のものを規格化しています。
ブラシレスモーターマウント
 1セル用
 2セル4A未満
 2セル4A以上
 2セル10A以上:使用していない。
ブラシレスアンプコネクター
 1セル用
 2セル4A未満
 2セル4A以上
 2セル10A以上:使用していない。
RC受信機コネクター
 1セル用
 2セル用
��セル用ブラシレスモーターマウント
超小型ブラシレスモータ Gasparin GP15 4W Beeがそのまま装着できるように、内径4mmのパイプをモーターマウントとしています。

��セル4A未満ブラシレスモーターマウント
Park 250がそのまま装着できるように、内径6mmのパイプをモーターマウントとしています。

��セル4A以上ブラシレスモーターマウント
内径8mmのパイプをモーターマウントとしています。

��セル用ブラシレスアンプコネクター
モーターとのコネクターはJSTのZHコネクターのメスをケースなしで熱収縮チューブでカバーしたものを使っています。モーター側はZHコネクターのオスをケースなしで使っています。
バッテリーコネクターはJSTのZHコネクターのオスを使っています。
受信機側はMINOR 受信機用コネクタMicro Invent社を使っています。

��セル4A未満ブラシレスアンプコネクター
モーターとのコネクターは1セル用ブラシレスアンプコネクターと同じです。
バッテリーコネクターは電動模型用バッテリーコネクターに対応しています。
受信機側はJSTのZHコネクターのメスを使っています。

��セル4A以上ブラシレスアンプコネクター
モーターとのコネクターはJSTのXAコネクターのオスを使っています。モーター側はXAコネクターのメスを使っています。
バッテリー側、受信機側は2セル4A未満ブラシレスアンプコネクターと同じです。

��セル用RC受信機コネクター
MINOR 受信機用コネクタMicro Invent社を使っています。

��セル用RC受信機コネクター
JSTのZHコネクターのオスを使っています。

「飛ばぬなら飛ばしてみよう・・・」

私がインドアRCでやりたい事を一言で表しているのがタイトル文です。
つまり、インドアRCとして飛ぶかどうか確認されていない飛行機(飛行物体)の飛びに関する可能性を調査したいのです。
ですから、私の飛行会に持っていく飛行機は一部を除いてほとんどが実験機と言うことになります。


部品のリユース、素材のリサイクル
私の飛行機は改造するのが前提だし、実験対象が飛行機全体のこともあれば、部品のこともあります。
また、現場で重心位置や部品の取替えなどができないと一回の飛行会で確認できることが減り、なかなか結論までたどりつけなくなってしまいます。
ですから、部品の取外しはなるべく可能になるようにしてるわけです。
モーター、受信機、サーボなどはコネクターを共通にして使いまわしてきました。
飛行機を改造するたびに部品を新しく作るのは手間が掛かります。新しい課題の飛行機を作成する時に、リユース部品が有るのと無いのでは、製作時間が大きく違ってきます。
モーター、受信機、サーボなど新作機毎に買い換えていたら、お金がいくらあっても足りません。
勿論「飛行機は軽くてなんぼ」と言う一面がありますから、取外し可能にしたり、調整可能にしたりすることで、重量が大きくなる様式を採用することはできません。何度も同じような部品を作るうちに、取外しや調整可能でさほど重量が増さない方式が思いついたら、それを採用して今にいたっているわけです。以前紹介したリユース部品もインドアRCを始めて10年、使えそうな部品をストックしていたものです。

2007年9月17日月曜日

3.7gサーボ 入手

Unitedhobbiesから栗田さんに共同購入してもらった3.7gサーボを先日の飛行会で受取りました。
EM 3.7g / .4kg / .10sec Micro Servo $3.95 × 04 =15.80


YSFC練習飛行会 参加

20070916Flightlog.jpgAcro400の初飛行を行いました。



Clik400に比べかなりゆっくり飛行できるようになっています。
全備重量が17%(5g)軽量化できているので同じ翼効率だとすると約1割ゆっくり飛行できることになります。
もっとゆっくり飛行できている印象があるので、カーボンロッドとポリエステルフィルムを使った薄翼構造の効果がでているかもしれません。
ロールレートが小さく、まだ右ロール飛行はできない状態です。
宙返りの引き起こし時にエレベーターの効きが少し悪いようです。
Clik400の動翼の空力バランスは、張り出しバランスと前縁バランス併用しています。
写真の赤丸部分が張り出しバランスです。

Acro400は前縁バランスのみにしたのですが、それが原因の可能性があります。

2007年9月16日日曜日

2007年9月15日土曜日

Acro400 機体完成

Acro400の機体が完成しました
機体重量:10.2g


タイヤ、主翼の空力オブジェ、ラダーはClik400を流用しました。
右の写真はClik400です。5g余り軽量化できたことになります。